被爆ポンプを守り続ける永原さん ③

被爆ポンプが撤去されるということが新聞にも取り上げられるなど、撤去はもう目前に迫っていたある日、平和記念資料館の学芸課の方から、平和公園でボランティアガイドをしていた永原さんに

「ポンプの一台は資料館が引き取ります。」

と連絡がありました。

永原さんは嬉しくて嬉しくて何度もお礼を言ったそうです。

その後、ポンプのうちの3基は撤去されずそのままの場所に、1基は駅前の緑地帯へ移転、1基は平和記念資料館へ、1基は水道資料館へとそれぞれ無事に保存されることになったのです。

※そのまま街角に立っている3基のポンプのうち2基は大正時代から市内で製造されていた「津田式ポンプ」で戦時中にはあったとみられています。

もう1基の「DORAGON」のマークがあるポンプは戦後に製造され始めたポンプで、戦後取りかえられている可能性もあるそうです。

※平和記念資料館のポンプは現在展示されていませんが、水道資料館のポンプは展示されており、間近で見ることができます。